東芝、2度延期した決算を発表。2256億円の債務超過

2017.04.11
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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【速報】東芝、監査法人から「適正」得られぬまま決算発表。5325億円の赤字、2256億円の債務超過

大手電機メーカー東芝は4月11日、すでに2回延期していた2016年4~12月期決算を含む「四半期報告書」を財務局に提出したと発表した。共同通信社など複数のメディアが速報で伝えた。連結決算(米国会計基準)は最終損益が5325億円の赤字(前年同期は4794億円の赤字)、12月末時点で2256億円の債務超過だった。決算短信では「継続企業の前提に疑義」も初めて表記した。

午後6時45分から綱川智社長が会見を行い、今回の決算について監査法人が「意見不表明」としたにも関わらず決算を公表した理由について、「このような結果となり誠に遺憾。監査委員会からは、損失を認識すべき具体的な指摘を受けていない以上、延長申請を改めてしても、今後も監査法人から適正意見をいただけるめどはなく、これ以上株主や関係者にご迷惑ご心配をおかけすることになるため、極めて異例だが決算を公表することにした」と述べた。

また、「昨年度の通期の決算については、今回の決算手続きの延長で、監査手続きに時間を要すると考えているが、5月中には決算内容を公表する予定だ」と述べた。

綱川社長の後に登壇した、東芝の監査委員会の委員長を務める佐藤良二取締役は同記者会見で、監査委員会が行ってきた調査に関連して、「一部経営者について、限定された範囲期間で不適切なプレッシャーと見なされうる言動が認められたものの、当社および子会社だったウェスチングハウス社の内部統制は有効に機能しており、財務諸表に影響を与えなかったと判断している」と述べた。

上場廃止の可能性が高まる再々延期を避けるため、期限当日のギリギリになった今回の決算発表。決算をチェックする「PwCあらた監査法人」から「適正」を得られないまま、監査法人の意見を表明しない「意見不表明」の方針が伝えられ、お墨付きがない形での決算発表という異例の事態となった。

image by: Wikipedia

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