シナリオ5=ズルズルと現状維持
そんなわけで、「危機の最終的な解決=出口戦略」というのは、政治的・経済的にコストがかかるわけで、簡単には実現しそうもありません。そうなると、ズルズルと現状維持ということになります。
そうなった場合に、ここまで露骨な核・ミサイル開発をやっても、国連や国際社会から「黙認される」という誤ったメッセージを北朝鮮が受け取る、第三国に(例えばシリア対策)対しての悪しき前例となるという問題が出てきます。
また、拉致やテロ、国内での人道危機といった犯罪も「事実上の黙認」状態となり、同時に「原状回復」のないままに時間が更に空費されるという問題も出てきます。ですが、事実上は、この「ズルズルと現状維持」というシナリオが一番可能性としては高そうです。何とも政治的には困難な状況が続くということです。