空き家を母子家庭用のシェアハウスに。不安すぎるニッポンの未来

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高齢化に歯止めのきかない我が国の大きな問題となっている「空家問題」。持ち主が亡くなった家に限らず、年老いて広すぎる戸建てに住むのが負担となりマンションなどに移った方の元の戸建てがそのまま放置されているケースも多いと言います。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では、著者の廣田信子さんがこの「空家問題」をテーマに、とある自治体の呆れた空家対策を取り上げるとともに、相続税対策で今も増え続けている賃貸マンションなどに規制をかけない政府の姿勢に苦言を呈しています。

空き家対策でシェアハウスっておかしくない?

こんにちは! 廣田信子です。

人口減少が続く自治体で空家対策の審議会メンバーである知人と話をした時のことです。空家対策として出されている施策が、空家を母子家庭用のシェアハウスに改装するというものなのです。

そもそもおかしいでしょう。空家がなんで発生するかというと、世帯数より住宅数が多いから。小学生でもわかることです。それなのに、一軒の家に数所帯をまとめて住ませようってどう考えても変でしょう! …と。

シェアハウスというと聞こえがいいけど、共用スペースはあっても、1家族には1部屋の個室しかないって、そんなの子供がほんとうに小さい時しか意味ないでしょう。

経済的に厳しい母子家庭にも、安心して暮らせる住環境を提供するというのであれば、家賃補助をして狭い1間のアパートから空いている広い住宅に移らせてあげればいい。私も同感です。

空家があって困るといいながら狭い住環境にいるしかない人がいる…。それって、経済的な問題以外の何物でもないのです。住宅が建設省(国土交通省)の所管である我が国は、住宅施策が福祉施策と切り離されていることが何より問題なのです。

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