食品選びの基本は「美味しさ・安全・機能」
食べ物は「安全」という土台の上で、「美味しく」て、さらに「機能」があることが重要です。機能というのは、嗜好(好み)や栄養のことです。大切な家族の健康管理のためにも、これらの要素が備わっている食品を選ぶことが重要になります。しかし、「自分たちの利益を最優先するスーパー」が販売したり、作り出している食品には、これらの要素が多く抜け落ちています。
はっきり2つの軸に分かれる傾向にあるのは、スーパーだけではありません。コンビニ、食品メーカー、あるいは外食産業も、「常に消費者のことを考えている企業」と「自分たちの利益を最優先する企業」に2軸化されています。
例えば、食品メーカーの場合、「自分たちの利益を最優先する企業」が製造するロースハムは、100キロの豚肉から、なんと150キロのハムを製造しています。なぜ、こんなマジックのようなことができるのでしょうか?
本来、ロースハムの原料は豚肉だけであるべきところを、「植たん」と呼ばれる「植物性たんぱく」や「水」などの原料を多く混ぜて、「かさ増し」しているのです。こんな食品をロースハムといえるのでしょうか……。
もちろん、豚肉だけを原料にしてロースハムを製造している食品メーカーもちゃんと存在しています。
「食品表示」が良い企業と悪い企業を見抜くカギ
皆さんは、「常に消費者のことを考えている企業」と「自分たちの利益を最優先する企業」のどちらの食品を選びたいと思いますか? もちろん、「常に消費者のことを考えている企業」だと思います。
実は今、「常に消費者のことを考えている企業」は、大きく売り上げを伸ばしています。卵の産卵日をちゃんと表示しているスーパーは、陰でこそこそ賞味期限をズルしているスーパーよりも、お客さんであふれています。
当たり前のことですが、人は美味しいものを一度口にすると、二度とまずいものは食べようとしないからです。しかしながら「自分たちの利益を最優先する企業」は、まだまだ数多く存在しているのも事実です。
では、良い企業と悪い企業を見抜くには、どうしたらいいでしょうか? その一つのヒントは、食品パックなどに表示されている「食品表示」です。食品表示は、食品を製造する上で使われている原材料や食品添加物、栄養表示、アレルギー表示といった、あらゆる情報が盛り込まれているプロフィールのようなものです。
また、スーパーであれば、食品の陳列方法や接客態度、厨房の様子などからも見抜くことができます。
皆さんがいつも買い物や食事をするスーパーやコンビニ、外食チェーンは、はたして、消費者と利益のどちらの軸を重視しているのでしょうか。食品業界が、消費者重視と利益重視とに2軸化されている今、私たち消費者は、安全で美味しい食べ物を見抜く目を養うことが求められています。