かえって逆効果。日本の病院が風邪に「抗生物質」処方の意味不明

 

しんコロさんの回答

日本では病院に行くと必ず薬が沢山出てきますね。患者としても薬を色々もらうと安心するし、病院側も薬を出した方が儲かるからかもしれませんね。

一般的に抗生物質は細菌(バクテリア)を殺す薬で、特定の感染症では非常に有益である一方、有益な細菌も殺してしまうという副作用があります。また、抗生物質を使いすぎると薬剤耐性菌などが生まれてしまうこともあります。そういった意味で抗生物質は諸刃の剣のような側面があります。

病院で抗生物質が処方される時には、検査の上で特定の感染症に対する抗生物質が出される場合と、「まぁ、この抗生物質でいいだろう」というように「当て勘」で処方される場合があります。風邪で抗生物質が出される場合は、当て勘で出されていることも少なくないと思います。

しかし、症状がバクテリアではなくてウイルス性の場合、バクテリアの二次感染を防ぐという意味以外では抗生物質を処方する意味があまりありません。近年では抗生物質による耐性菌の発生などから、抗生物質をやたらと処方する傾向は少なくなったとは思いますが、小中規模の日本の病院ではもしかしたらそういった傾向もあるかもしれませんね。

アメリカで抗生物質が処方される時は特定の感染症があるか外科処置をした後などが多いですが、風邪程度では抗生物質は出てきません。「タイレノール(アセトアミノフェン)とビタミンC と水を飲んで寝てなさい」と言われることがほとんどです。

image by: Shutterstock

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ねこブロガー/ダンスインストラクター/起業家/医学博士。免疫学の博士号(Ph.D.)をワシントン大学にて取得。言葉をしゃべる超有名ねこ「しおちゃん」の飼い主の『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』ではブログには書かないしおちゃんのエピソードやペットの健康を守るための最新情報を配信。

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