口やかましいだけのお役所は「国民の常識」を信じていないのか?
ふるさと納税のアイディアはなかなかのものだと思う。大都市に若者が出て行き、そのまま故郷を離れっ放しになるから地方が衰弱してゆくのだ。
ふるさと納税という言葉には、衰退する故郷に、金銭的に支援するだけでなく心のつながりを維持したいとする心情もあろう。
スタートした08年度には約72億円だった寄付総額は16年度には2,600億円ほどになるという。ともあれ、官庁があれこれ口やまかしく上限まで設ける指導をしているようでは日本の寄付文化は成長すまい。何事もおカミが口をはさむのは慎みもっと民の常識を信じたらどうか。
(財界 2017年5月23日号)
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ジャーナリスト。1942年生。慶応大学経済学部卒業後、毎日新聞社入社。大蔵省、日銀、財界、ワシントン特派員等を経て1987年からフリー。TBSテレビ「ブロードキャスター」「NEWS23」「朝ズバッ!」等のコメンテーター、BS-TBS「グローバル・ナビフロント」のキャスターを約15年務め、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」に27年間出演。現在は、TBSラジオ「嶌信彦 人生百景『志の人たち』」出演。近著にウズベキスタン抑留者のナボイ劇場建設秘話を描いたノンフィクション「伝説となった日本兵捕虜-ソ連四大劇場を建てた男たち-」を角川書店より発売。著書多数。NPO「日本ニュース時事能力検定協会」理事、NPO「日本ウズベキスタン協会」 会長。先進国サミットの取材は約30回に及ぶ。
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