たった7文字でスムーズに交渉の主導権が握れる、魔法の言葉

 

これと反対の表現として「単刀直入に本題からまいりましょう」といった言葉があります。状況によっては、そう言ったほうが良いこともあります。ただし、この言い方は、相手を身構えさせることになります。「まあ、その話はあとにしましょう」といわれることも多いでしょう。

「本題に入る前に」という言い方は、「そのテーマはさほど重要なことではない」という前置きになります。相手としては「いや、それが一番重要なことですので」と否定しにくくなり自然にこちらが望む議論の場を設定することができます。

この言葉を有効に機能させるためには、その交渉において、自分にとって重要なポイントがどこにあり、どう先手を取りたいのか、事前に整理しておくこと。また、相手が重要だと考える部分をなるべく予測しておくことも必要となります。自分と相手の重視するポイントが異なるときに特に効力を発揮することになります。

「本題に入る前に」は、いつも使える言葉ではありませんが、交渉の主導権をとるための、ひとつのテクニックとして覚えておくとよいでしょう。

今回は、ここまでです。

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【著者】 谷原誠 【発行周期】 不定期

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