あずきバーの井村屋が、寒い冬にアイスクリームで最高益を出せた訳

 

あずきバーの固さの余波は他にも広がっています。玩具などの製造・販売を行うタカラトミーアーツは、井村屋あずきバー専用かき氷機を6月に発売を予定しています。「固いなら 削ってみせよう あずきバー」とジョークを効かせたキャッチコピーで、あずきバーの固さを前面に押し出してアピールしています。

固すぎるあずきバーを削ることは困難を極めたと言います。試作の第1号機では半分しか削ることができませんでした。第5号機まで開発するも完全に削ることができず、全て失敗に終わっています。第6号機でようやく1本全てを削ることに成功しました。

このかき氷機が話題になることであずきバーの売り上げは大きく伸びるはずです。これは井村屋にとっても想定外のことでしょう。

今は何がきっかけでヒットするのかがわからない時代です。そこで井村屋は、本来はあずきバーの商品としての本質とは関係がない「固さ」という点に着目し、SNSなどで発信し、コラボ企画を打ち出すなどしてアピールしていきました。このことが功を奏し、想定外の成功の芽を生み出すことに成功しました。これも逆転の発想ならではといえるでしょう。

「やわもちアイス」と「あずきバー」のヒットで、井村屋の業績はしばらく右肩上がりで成長していきそうです。

image by: 井村屋ホームページ

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(クリエイションコンサルティング)

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東京MXテレビ『バラいろダンディ』に出演、東洋経済オンライン『マクドナルドができていない「基本中の基本」』を寄稿、テレビ東京『たけしのニッポンのミカタ!スペシャル「並ぶ場所にはワケがある!行列からニッポンが見えるSP」』を監修した、店舗経営コンサルタント・佐藤昌司が発行するメルマガです。店舗経営や商売、ビジネスなどに役立つ情報を配信しています。

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【著者】 佐藤昌司 【発行周期】 ほぼ日刊

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