クシュナーさんは、トランプの美人娘イヴァンカさんの夫です。不動産会社クシュナー・カンパニーズ創業者の長男。本人は、「ニューヨーク・オブザーバー」誌のオーナー。祖父母は、ベラルーシからアメリカに移住したユダヤ人。嫁のお父さん(トランプ)が大統領になったので、クシュナーさん、なんと36歳の若さで大統領上級顧問になりました。そうはいっても、実力のないただのラッキーボーイではなく、非常に優秀な人だそうです。記事引用部分からわかることは何でしょうか?
- クシュナーさんは、キスリャク・ロシア大使と3回接触した。
- クシュナーさんは、FBIの捜査対象になっている。
続きを見てみましょう。
6人の関係筋によると、11月8日の大統領選以前には、キスリャク氏とクシュナー、フリン両氏は主にテロとの戦いや2国間関係の改善について話し合った。関係筋2人は、選挙後は、トランプ氏とロシアのプーチン大統領との間に、外交官や情報機関が関与しない秘密の通信回線を設置する案についても協議したと明かした。
(同上)
- 選挙前、クシュナーさんは、キスリャク大使と、テロとの戦い、米ロ関係改善について話し合った。
ここで登場するフリンさんは、2月に辞任に追いこまれた親ロシアの大統領補佐官です。
次に気になる話がありますね。
外交官や情報機関が関与しない秘密の通信回線を設置する案についても協議した。
これは、何でしょうか?
1人の米法執行当局者によると、FBIの捜査官らはロシア側がクシュナー氏などトランプ氏の側近らに対し、対ロシア経済制裁の緩和によってロシアの銀行がトランプ氏と関係のある人々に融資できるようになると示唆したかどうかについて調査している。クシュナー氏は12月にトランプタワーで制裁対象となっているロシア政府系の開発対外経済銀行(VEB)のセルゲイ・ゴルコフ頭取とも面会している。同行は3月にクシュナー氏などと面会したと認めている。(同上)
対ロシア経済制裁の緩和によってロシアの銀行がトランプ氏と関係のある人々に融資できるようになると示唆したかどうかについて調査している。
つまりFBIは、
- トランプの娘婿のクシュナーさんが、「対ロシア制裁を解除」させる。
- 見返りとして、ロシアの銀行は、クシュナーさんなどに融資する(=金を渡す)。
要は、「大金をあげるから、対ロシア制裁を解除してくれと、ロシアはクシュナーさんにオファーしたのか?」を捜査していると。これ、どうなんでしょう? ロイターの記事は、こう終わっています。
ロシア側とトランプ氏の側近らとの接触について詳しい当局者らによると、これまでのところ不正やトランプ陣営とロシアとの共謀を示す証拠は確認されていない。また、トランプ氏が側近らの接触を許可していた、あるいは承知していたことを示す証拠も見つかっていない。
(同上)
まだ、「推測の段階」ということですね。トランプさんの娘婿クシュナー大統領顧問も、FBIの捜査対象になっている。「ロシア・ゲート」はまだまだ続いていきそうです。