ロシアからみた北朝鮮問題1=「北は脅威ではない」
日本から見た北朝鮮。ロシアから見た北朝鮮。決定的な違いは何でしょうか? 「日本にとって北は脅威。ロシアにとって、北は脅威ではない」です。なぜ?
北朝鮮の核ミサイルのターゲットは、日本、アメリカ、韓国である。北朝鮮がロシアを攻撃するはずはない。「脅威ではない」ので、「話し合いで解決しましょう」というのです。
これが自国ロシアの脅威であれば、違う行動に出るでしょう。たとえばウクライナで革命が起こった。親欧米のウクライナ新政権は、「ロシア黒海艦隊をクリミアから追い出し、NATO軍を入れる」と宣言した。これは、ロシアの脅威なので、「じゃあ併合してしまおう」という話になる。
北朝鮮に関しては、「脅威」と思っていないので、「まあまあ」となります。
ロシアからみた北朝鮮問題2=北はロシアの緩衝国家
もう一つの視点は、「北はロシアの緩衝国家だ」というものです。これは何でしょうか?
日本も昔、「朝鮮半島は、緩衝国家だ」と考えてた。何の緩衝国家? ロシアの南下政策を防ぐための。
今のロシアにとって北朝鮮は、「アメリカの侵略を防ぐための緩衝国家」なのです。だから、北朝鮮は、強いほうがいい。ここまでのロジック、説明が必要でしょう。