まだ「3.11」は終わってない。少しも先が見えて来ない南相馬の今

 

今回、一番の学んだこと。それは、無理だと思う状況、先が見えない状況でも、「みんなで力を合わせるとできる」ということ。その「みんな」が集まるには、核となる部分に正しい志があること。たった一人の正しい行為には自然と多くのフォロワーがつく

無理だとか言ってる暇があったら、体を動かして、少しでも前に進めること。できた時の達成感は、次へのエネルギーになる。まだまだあるが、そんなことを感じた次第である。

結局、人様のためにやっていたはずのことがすべて自分のためになる。前回述べたように、人間の遺伝子は利他的で利己的、利己的で利他的である。主催者の村田先生は、小さく会を立ち上げて、結果的に数百人もの仲間を巻き込んできた。被災地の方だけでなく、助ける側にとっても生きる希望になっている。影響の輪で言えば、数千人規模である。そして、帰りのバスの中で、仲間と今日のことについて語り合う姿が、本当に嬉しそうである。利他的な行為が、結局自分自身にも返っている

被災地の復興は先が見えない。しかし、見えなくても多くの人の手で少しずつ進めれば確実に見える時が来る。私の大好きな、上杉鷹山の次の言葉で今号を締める。

「為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」

「被災地に学ぶ会」で自分ができることは本当に少ないが、この会がある限り、これからもここで学び続けたい。

 
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