小さな島国・ニッポンから、多数の「世界一」が誕生する歴史的背景

 

「何事か成らざらん(できない事などあろうか)」

『日本史のなかの世界一』には、このほかにも「江戸時代、268年間の安寧」「日本の花火の豪華さ美しさ」「パーフエクト・ゲームとなった日本海海戦」「戦後日本、奇跡の復興と高度経済成長」「自然環境との調和、森林の保存の歴史」と、興味深い世界一が次々と紹介されていくが、これらも無数の国民が力を合わせて実現したものである。

その最後を飾るのが「世界最長の王朝、万世一系の天皇」で、皇室が2,000年以上も続いてきたこと自体が世界史の奇跡なのだが、その陰にあって皇室を支えてきた無数の先人たちがいたことを忘れてはならない。

「和をもって尊しとす」とは、聖徳太子の17条憲法の第一条冒頭の一節だが、これは単に「仲良くしなさい」という意味ではない。第一条は、上下和睦して事を議論する時は、物事の道理が自ずから通うので、「何事か成らざらん(できない事などあろうか)」という強い信念で結ばれている。

世界の陸地面積の0.2%でしかない日本列島に住む、世界人口のわずか約1.7%の日本人が、これだけの世界一を成し遂げたことを見れば、人々のによってできない事などあろうか」と断言された太子の確信の正しさが史実として証明されている、と思えるのである。

文責:伊勢雅臣

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