トランプ、ここまでか。側近の裏切りで「弾劾」へのカウントダウン

 

一つの可能性は、セッションズが裏切る可能性です。この人は、色々な党内事情から、昨年2016年の早期にトランプ支持に走ったことが評価されて、司法長官の職についているわけですが、何だかんだ言って連邦上院議員を20年もやっているベテラン政治家です。

そのセッションズが、現在はワシントン政界では、まるで犯罪者のような言われ方をしているのは、自分としては内心絶対に許せないと思っているはずです。その場合に、「味方」であるトランプとの鉄壁の守りを固めて居直るという可能性よりも、沈みゆく船と心中するよりは自分の政治生命を、仮に政治生命が無理でも自分の名誉を考えるという可能性があります。

現時点では、まだ可能性としては15%ぐらいですが、セッションズが爆弾発言をする可能性も否定できません。閣内の、しかも司法長官のセッションズが、大統領の発言の虚偽を暴くとか、大統領の行動を「司法妨害」だとするという可能性です。仮に「自分だけが切られるのは理不尽」という怒りがあれば、思わぬ証言が飛び出す可能性はゼロではないと思うのです。

image by: Nicole S Glass / Shutterstock.com

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東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

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