家具が売れない。財務分析から垣間見る「大塚家具」の危険度

 

大塚家具が復活する鍵となるのは?

現状の大塚家具には様々な問題が山積していますが、まずは「骨肉の争い」で悪化したブランドイメージを回復すること、そしてターゲット顧客をしっかりと定めてマーケティング戦略を組み立てることが求められます。

最近のメディアをチェックすると、大塚家具自体の露出度が極端に減り、イメージが悪化した状態で多くの消費者の記憶の隅に追いやられていることが考えられます。このような状況では、店舗に集客して売り上げアップを図ることは難しいと言わざるを得ません。

そこで、ターゲット顧客を明確にしたうえで効果的にアプローチして売り上げにつなげていく必要があるのです。

費用対効果を考えるなら、ネットから顧客を店舗に来店させる流れが重要となってくるでしょう。そこで、大塚家具には800名を超えるスリープアドバイザーやインテリアアドバイザーが在籍しているという独自資源をフル活用して、ネット上で専門家による情報を提供したり、お悩み相談を受け付けたりして、ネット、もしくは店舗経由で売り上げを上げるという「オムニチャネル」の実現が復活の鍵を握るのではないでしょうか。

一旦、傷ついたブランドイメージを回復するのは並大抵の努力では難しいですが、真摯に顧客と向き合い、顧客のニーズに徹底的に応えるという姿勢を示すなら、マクドナルドが数々の不祥事で危機的状況に陥ったところからV字回復を成し遂げたように、大塚家具も復活を果たすことは決して不可能なことではありません。

今後の大塚家具の奮起に期待したいと思います。

 

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【著者】 安部徹也 【発行周期】 ほぼ 週刊

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