安倍首相が加計学園問題で会見「政府の不信を招いた」

2017.06.19
by gyouza(まぐまぐ編集部)
20170531keidanren
 

【速報】安倍首相が記者会見。加計学園問題について「岩盤規制を私がドリルの刃となって打ち破る」

安倍晋三内閣総理大臣は6月19日午後6時、首相官邸で記者会見を行い、まず「今国会では政策とは関係ない議論ばかりに多くの審議時間が割かれてしまった。国民の皆様に申し訳なく感じている」「印象操作のような議論に対して、つい強い口調で反論してしまう、そうした私の姿勢が結果として政策論争以外の話を盛り上げてしまった。深く反省している」と述べた。

また、一連の「加計学園」問題の疑惑に関連して「確認できなかったとしていた文書が文科省と内閣府で見つかったことで二転三転して長い時間がかかり、政府への不信を招いたことは率直に認めなければならない。真摯に説明責任を果たす」と発言。

さらに「何か指摘があれば、その都度、真摯に説明責任を果たしていく。先週も調査結果の発表後に、予算委員会の集中審議に出席したが、4年前の原点にもう一度立ち返り、建設的な議論を行い、結果を出して行く、そうした政治が実現するよう政権与党としての責任を果たす」「国民の皆様から、信頼が得られるよう、冷静に1つひとつ丁寧に説明する努力を、積み重ねて行かなければならない。その決意を、この国会の閉会にあたって新たにしている」と述べた。

続けて「国会終盤では、国家戦略特区における獣医学部新設について、行政が歪められたかどうかをめぐり、大きな議論となった。獣医学部は、この50年以上、新設がまったく認められて来なかった。しかし今、鳥インフルエンザ、口蹄疫など、動物から動物、さらには動物から人にうつるかもしれない伝染病が、大きな問題となっている。専門家の育成、公務員獣医の確保は、喫緊の課題。そうした時代のニーズにこたえる規制改革は、行政を歪めるのではなく、歪んだ行政をただすもの」と前川前事務次官の発言をもじった。

そして「岩盤規制改革を、全体としてスピード感をもって進めることは、まさに総理大臣としての私の意志だ。当然、その決定プロセスは、適正でなければならない。そのため、国家戦略特区は、民間メンバーが入った諮問会議や専門家を交えた、ワーキンググループにおいて議論を進め、決定されて行く。議事は全て公開している。むしろそうした、透明で、公正なプロセスこそが、内向きの議論を排除し、既得権で、がんじがらめになった岩盤規制を打ち破る力となる、これが、国家戦略特区だ。半世紀ぶりの獣医学部新設についても、審議に携わった民間議員の皆さんはプロセスに、一点の曇りもないと断言されている。まさに岩盤規制改革の突破口だ」と述べた。

また、「この特区制度について、この国会では民進党の皆さんから、制度自体を停止する法案が提出された。改革を後退させようとする発想であり、誠に残念でならない。岩盤規制の改革には抵抗勢力が必ず存在する。しかし私は絶対に屈しない。既得権と手を結ぶことも、決してない。今後とも総理大臣である私が先頭に立ち、『ドリルの刃』となって、あらゆる岩盤規制を打ち破っていく、その決意だ」と、一連の獣医学部新設に関する疑惑について否定した。

その後、質疑応答に入り、ロイターや大手紙、NHKなどの各メディアからの質問に対しては、政府側の司会者が質問する記者の名前を名指し。安倍首相も始終、手元の紙を読み上げるなど、事前に用意された質問に対して、同じく事前に用意された「回答」を読み上げる形となった。

Photo by: 首相官邸

 

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