マンションの居住者による積立金で行われる、大規模修繕工事。「住まいが新しく生まれ変わる」と誰もが待ちわびているこの一大事業に、近年問題が多発しているようです。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者の廣田信子さんが、平然と利益相反行為を行う「悪質設計コンサルタント」の実態を明かしています。
不適切コンサル問題と国交省の相談窓口
こんにちは! 廣田信子です。
大規模修繕工事は管理組合にとって一大事業です。これを公明正大に適正に実施するというのは、簡単なことではありません。大きなお金が動くので、設計コンサルタントや施工業者の選定には、様々な思惑が渦巻くこともあります。
昨日の記事「理事長、理事会への不満・不信はいつの時代も変わらない」にも書いたように、大規模修繕工事を巡る内部紛争は多いのですが、その大半は、設計コンサルタントや施工業者選定に絡むものです。
そういった状況を踏まえ、平成28年3月の適正化指針(マンションの管理の適正化に関する指針)改正では、
工事の発注等については、利益相反等に配慮して適正に行われる必要がある。
と追記されました。そのくらい発注に関する問題がマンション管理の適正化のために放っておけないような状況になっているということでしょう。でも、そう言われても、管理組合は具体的にどんなことに気をつけたらいいか分からないのが実態だと思います。