カツオのたたきをフライパンで? 氷水も串も要らない簡単レシピ

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これからの時期、ビールによく合うカツオのたたき。けれど、本格的に作るとなるとかなり手間がかかりそうで…、などと手を出せないでいるご貴兄! 無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』の著者で現役板前のgatugatu佐藤さんが紹介されているのは、フライパンで焼くだけでOKという超簡単なカツオのたたきのレシピです。氷水で冷やす必要もないという時短モノ、作ってみる価値大アリですよ。

フライパンで出来る! カツオのたたき

gatugatu佐藤です。今回は、「フライパンで簡単! に出来る、生カツオのたたき」を伝授します。

スーパーの鮮魚コーナーに行けば年中ある冷凍を解凍して切ってある「カツオのたたき」。これはこれでそれなりに旨いのですが、生のカツオに比べると「味」は水っぽく、冷凍もの独特の妙な弾力のある食感です。やはり生の味食感には適わない。「旨い!」を求める方におすすめしたいのは、春から秋にかけて獲れる新鮮な生のカツオで作る「たたき」。

が、これ本格的に作ると、けっこう手間がかかります。金串を4~5本刺して、強火で皮に均等に直火を当てて炙り、氷水で冷やす。金串が無ければ、網にのせて炙る方法もあるのですが、これけっこう皮が網にくっついてズル剥けになります。「たたき」は、炙った皮を身と一緒に食べることで、香ばしさが臭みを抑え美味しさが増すのです。その皮がズル剥けになれば「たたきの価値はなくなったようなもの……なので、もし、生のカツオでたたきを作るなら、わざわざ金串を買う必要があります。それだけのために金串を買うのは嫌ですよね? しかも、丈夫なものならそこそこ高い……。

そこで! 私がおすすめしたいのはこれ、「フライパンで出来る! カツオのたたき」。フライパンで油を熱し、カツオの皮をササっと焼く。ステーキを作るような感じです。これなら、わざわざ串を買う必要もなし、皮もきれいに焼けて、価値を損なうこと無く食べられます。

しかも、氷水に浸けて冷やす必要のないカツオのたたき。実は、カツオのたたきは冷ますと若干臭みが増します。これ、皮が焼きたて、熱々のままで食べると臭みを抑えて感じられ、美味しくなるわけです。カツオに限らず他の魚でも同じです。皮が熱々の「カツオたたき」で、さらにこの「フライパンたたき」は焼く際ににんにくスライスを入れて焼きます。この香りを皮にしみこますことで臭みを一段と抑えることができます。

カツオのたたきはにんにくと一緒に食べるのは有名ですよね。それを、皮を焼く時に使うわけです。なので……このカツオたたきは、焼いた後の冷却作業が無し、ひと手間減って楽に作れ、魚の臭みを一段と抑えた状態で食べることもできます。フライパンで焼いたら、焼きたてのままカツオを切って、たっぷりの玉ねぎスライスの上にガサッとのせて、ネギを散らし、ポン酢をぶちまける。豪快な魚料理です。

私、居酒屋で働いていた時にこの「フライパンたたき」をメニューにのせたことがあります。「そんなに売れヘんやろ……」と気を抜いていたら、注文が殺到。通常の「カツオのたたき」なら、炙って冷まして冷蔵庫に仕込んでおけば、切るだけなので素早く提供できます。ところが、「フライパンたたき」は皮が熱々のままで出す「たたき」。仕込んでおくことができません。注文が通るたびにフライパンで焼く。めちゃくちゃ追われて偉い目にあいました。「これはメニューに載せたらあかん……」と思ったのを今だに憶えてます。そんな、注文が殺到する、「フライパンで出来る! カツオのたたき」のレシピを丸暗記しておいて下さい。

レシピ

【材料】

生カツオ……1/4(1匹の1/4)
玉ねぎ……中1/4コ(50g)
赤玉ねぎ……中1/6個(30g)

大葉……中2枚
にんにく……1片
刻みネギ……少量
胡麻油……10cc
ポン酢……適量

 

1.玉ねぎ、赤玉ねぎは、天地を切り落とし、皮を剥いて繊維に沿って極薄のスライスにします。

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2.ザルボウルに入れ2回すすいで、水気を切ります。

玉ねぎの辛味が苦手な場合は流水に5分さらして下さい。

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3.大葉は半分切って重ねて細く刻みます。

ザルにいれ、サッと洗って水気をきっておきます。

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4.にんにくは、皮を剥いて2mm厚くらいにスライスします。

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5.カツオを焼きます。

キッチンペーパーを敷いた皿を用意しておきます。フライパンに胡麻油とスライスにんにくを入れ、強火で熱します。

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6.にんにくに少~しキツネ色が付いたら、少し火を弱めて先に皮側を強火で30~40秒焼きます。

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7.皮目に写真のような焼き目が付いたら、フライ返しなどで裏返して反対側も同じように焼きます。

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8.すぐに取り出しキッチンペーパーにのせ、油分を吸い取ります。

氷水で冷したりません、熱いままです。

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9.カツオをまな板にのせ、8mm幅で切ります。

包丁の刃元を皮に当て、手前に引きながら切り進め、刃先で切り終えるようにします。1回で切り終えない時は、再度刃元から切り進めます。

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10.しっかり水気をきった(2.)を器に広げて敷きます。

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11.切ったカツオを横二列に盛り、焼いたにんにくと刻みネギをぶちまけます。

上に刻み大葉をフワッと盛って完成です!

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ポン酢に付けながら、もしくはポン酢をぶっかけて食って下さい。

新鮮な生のカツオを見つけたら、1匹の1/4買って下さい。本格的に、串を刺して直火で炙る面倒な手間のない、フライパンでササッと焼くだけで作れる「生カツオのたたき」。臭みの感じない、そして「旨い」「鰹のたたき」を作って、食ってください!

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板前歴23年の元料理人が一人分レシピの和風料理を伝授します! 10分の酒の肴、20分以内の簡単おかず、などなど…仕事で忙しい料理初心者の 方でも、健康的でボリュームのある手作り料理がマスターできます!気楽に作れ て晩酌が楽しみになりますよ。 「言われた通りに作ってたら、一通りの料理ができるようになりました!」 メルマガ読者さんから頂いた一番うれしかった感想です。 丁寧な説明なので、あなたにもできますよ! 

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【著者】 佐藤 周生 【発行周期】 週3回発行(火・木・土)

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