ドン・キホーテが58分以内、アマゾンが60分以内、イオンネットスーパーが3時間と、企業の「配達時間競争」が激化する中、上海のベンチャー企業・盒馬(フーマ―)が「30分宅配」を実現化し話題を呼んでいます。今回の無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』では著者で店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、その速さの秘密と、同社により「ビジネスモデルの変化」はもたらされるのか、独自の視点で考察しています。
「30分宅配」が上海で脚光。盒馬(フーマー)鮮生が店を倉庫化
佐藤昌司です。上海のベンチャー企業「盒馬鮮生」が店舗を倉庫にして30分での宅配を実現したようです。
2017年7月1日付日本経済新聞は「盒馬鮮生は店舗を倉庫に見立て、スマートフォン(スマホ)で注文した商品の『30分配送』を実現」と報じました。
生鮮通販 店が倉庫 中国ネット小売りに新潮流 https://t.co/8KA1PYT85l盒馬(フーマー)鮮生は店舗を倉庫に見立て、スマートフォン(スマホ)で注文した商品の「30分配送」を実現。ネット通販大手、京東集団(北京市)は市場の新鮮な野菜や果物を格安で宅配する
— gorinotsukudani (@gorinotsukudani) 2017年6月30日
アマゾンの宅配「60分以内」やドンキの「58分以内」が脚光を浴びましたが、それらよりも早い「30分」で宅配するというのです。同記事では「宅配料金は無料で『店舗から5キロメートル以内なら30分配送』」とあります。5キロメートル以内を30分で配送するというのですから驚きです。
ちなみに、イトーヨーカドーネットスーパーは「最短4時間」をうたっています。イオンネットスーパーは多くの地域で早くて3時間です。
時間の早さも目につきましたが、もう一つ目についたのが「店舗を倉庫に見立て」のところです。「フーマーはネット通販が中心で、店舗は倉庫と物流基地の役割を果たす」といいます。店舗でももちろん販売していますが、倉庫としての役割が大きいのです。