お得意様ばかり「えこひいき」でも、街の電気屋さんが儲かるワケ

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よく家電量販店で見かける「他店より1円でも高い場合はお知らせください」という文句。人間、少しでも安く買い物がしたいというのは疑いのない事実ではありますが…、今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』で著者の青山烈士さんが紹介されているのは、量販店よりもかなりの高値で販売しているにもかかわらず、新規顧客獲得に動かなくてもいいほどの人気を誇る「街の電器屋さん」。どのような戦略がそれを可能にしているのでしょうか。

地域の顧客に密着する戦略

地域に密着したサービスで地域に愛されている企業を分析します。

でんかのヤマグチ(街の電気屋さん)

戦略ショートストーリー

全く同じ商品であれば、安く売っているお店で買うのが、人間の心理だと思います。ですから、家電量販店は他店よりも1円でも安くしようとしのぎを削っているわけです。

そして、いまは店舗を持たないネットとの競争にもさらされています。ネットのお店はリアル店舗よりも人件費を抑えることができますのでより安く売る事を可能にしています。そうなると、消費者も家電量販店からネットに流れていってしまいますね。つまり、お客さんが安い方安い方へと流れていってしまうということです。

そういった家電小売り業界の中で、「でんかのヤマグチ」は、家電量販店よりもかなり高値で家電製品を販売しています。そして、「でんかのヤマグチ」の顧客は他店よりも高いとわかっていて買うわけです。すごいと思いませんか?

いくつか理由はあると思いますが今回取り上げたいのは無料の裏サービスの存在です。「でんかのヤマグチ」はTVドラマの番組予約や留守中に郵便物を預かってくれたり、頼まれれば何でもやってくれるそうです。「でんかのヤマグチ」は、これらの裏サービスが利益に結びつく、つまり、高値販売の実現につながることをわかって、意図して行っているわけです。

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