やっぱりプーチンが好き。ついに初対面したトランプのジレンマ

 

今月7日、G20サミットが開かれたドイツ・ハンブルクで初めて顔を合わせたトランプ大統領とプーチン大統領。席上、トランプ大統領を窮地に追い込んだ「ロシアの選挙介入」について議論されるなど、その内容は実りのあるものとは言い難いものでしたが、無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で世界情勢に詳しい北野幸伯さんは、「トランプのプーチン愛は揺るいでいない」との見方を示しています。

トランプとプーチンが初会談、結果は???

「ようやく」というべきでしょうか? トランプさんとプーチンさんが7月7日、ドイツ・ハンブルグで初会談しました。どうだったのでしょうか? 毎日新聞7月8日から。

トランプ米大統領とプーチン露大統領は7日、ドイツ・ハンブルクで行った初めての首脳会談で、昨年の米大統領選にロシアがサイバー攻撃で介入したとされる問題について議論した。

同席したラブロフ露外相は会談後、「ロシアは関与していないとの主張をトランプ氏が受け入れた」と説明したが、米側は否定。両者の言い分が食い違う中、米議会からはトランプ氏に対し「追及不足」と批判する声も上がっている。

なんと、米ロの大統領が会って、「ロシアの選挙介入について議論した」そうです。情けない話です。プーチンが「そうだ! 俺が介入して、おまえを勝たせたのだ!」などと言うはずがありません。それに、トランプだって、「プーチンのおかげで勝てた」などと思いたくないし、思ってても公言できるはずがない。結果、プーチンは、「介入してないとこれまでの主張を繰り返した。トランプは、説明を全部聞いて、「わかった」などと言ったのでしょう。それでラブロフさんが、「トランプは受け入れた」と言った。するとアメリカ側は、「受け入れてない」と反発している。何とも、「中身のない二大国関係であります。

しかし、周囲がうるさくてなかなか前進できないものの、トランプのプーチン愛揺るいでいないようです。

一方、ティラーソン氏は会見で「両首脳が重点に置いたのは、どのように両国関係を前進させるかだった」とも説明。「ロシアを放免するわけではない」と前置きしたうえで、サイバー攻撃の問題を議論する共同の作業部会の発足で合意したことを明らかにした。両首脳は内戦が続くシリア南西部で9日から停戦を実施することや、避難民保護のための「緊張緩和地帯(安全地帯)」を設置することでも合意。ティラーソン氏は「2人は相性が良い」と述べ、トランプ政権がロシアとの協調を志向していることを隠さなかった。

皆さんご存知のように、元エクソン・モービルCEOのティラーソンさんは、「プーチンの親友」と呼ばれる男。面白いですね。アメリカ大統領も国務長官も、バリバリ親ロシアなのに、ロシアと仲良くさせてもらえない」のです。何でそうなっているの? 米ロ関係の過去を、少し振り返ってみましょう。

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