なぜトランプの長男は「自殺行為」に走ってしまったのか?

 

先日掲載の記事「トランプ長男の『告発』は見せしめか?米ロ接近を阻みたい影の勢力」でお伝えしたとおり、トランプ×プーチン初会談直後というタイミングで噴出した、トランプ氏長男のスキャンダル。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者で世界情勢に詳しい北野幸伯さんが、前回に続きこの一件の詳細な経緯を解説するとともに、トランプ大統領がここまで追い詰められてしまった原因について考察しています。

なぜトランプ・ジュニアのメール公開は「自殺行為」(BBC)なのか?

前号では、

  • トランプ長男は昨年6月9日、ヒラリーのヤバい機密情報を得るために、ロシア人弁護士のナタリア・ベセルニツカヤさんに会っていた。
  • トランプ・ジュニアは、事実を認め、それにまつわるメールを自ら公開した。

という話をしました。まだ読んでない方は、是非こちらをご一読ください。

トランプ長男の「告発」は見せしめか?米ロ接近を阻みたい影の勢力

これの何が問題なのか? 「ロシア・ゲート」について復習しておきましょう。ロシア・ゲートには、主に三つのポイントがあります。

  1. ロシアが、アメリカ大統領選挙に介入した問題。
    これについて、FBIは、「確実だ」としています。
  2. トランプ陣営が、ロシアと結託していた問題。
    これについては、特別検察官が捜査中。
  3. トランプさんが、コミ─FBI長官を解任したのは、「ロシア・ゲート捜査を邪魔するためではないか?」という問題。つまり、「捜査妨害」「司法妨害」。
    これについても、特別検察官が捜査中。

今回トランプ・ジュニアさんは、「ロシア政府の代理人からヒラリーの機密情報を得るために会った」ことを告白してしまった。(ロシア人弁護士は、「ロシア政府と関係ない」としています)。これは、「トランプ陣営とロシア政府が結託していた証拠なのではないか?」というのですね。

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