いじめから解放される夏休みだからこそ出る子どもの「サイン」

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7月も下旬となり、子供たちが待ちに待った夏休みに突入しました。今回の無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』では、この時期に保護者が気を配るべきポイントを指摘。いじめを受けている子供が発するサインとは?

夏休みにあたり

7月18日、NHKの「クローズアップ現代+」で、子供のいじめ自殺をテーマに番組が放送されました。取手市のいじめ自殺を中心に、「学校現場で、なぜいじめを認めないのか」、「その対応策はあるのか」、という話題で進められました。

教育現場の問題の一点目として、過度に生徒の立場を考えてしまう傾向があることを取り上げていました。「生徒たちを刺激しない」ことが重視される為、アンケートにしても、質問があいまいになってしまい、正確な情報がとれない状況になっていると報告されていました。二点目に、「生徒たちを犯人扱いしたくない」という配慮から、突っ込んだ質問が出来ず、いじめ解決に至らないという矛盾点が見えてきました。三点目としては、担任から校長、校長から教育委員会、教育委員会から市長村長と、「事が大きくなると大変だ」という意識が働いて、「無いことにしてしまう傾向」も指摘されていました。

問題のあった取手市の教育長もインタビューに答えていましたが、やはり、いじめ被害者側に立つというよりも、今もなお自分達側に立っているようにしか感じられませんでした。

このような問題の対応策案として、大津市の、いじめ対策専門の教師を市内のすべての小中学校に配置するという取り組みが紹介されました。これは、第三者の目でいじめの早期発見を目指すものです。加えて、学校の外から目を光らせる仕組みとして、市長が指揮をとる、いじめ防止対策推進室を設けて、そこには弁護士や臨床心理士が相談を受けるようにしています。教育委員会からも連絡が入るようにし、生徒、保護者などからも、直接相談を受ける窓口としての機能を持っています。

確かに、この様な仕組みは大切ですが、問題は、この仕組みがどこまで機能するかだと思います。番組では、成功事例も紹介していましたが、大津市では、いじめ問題の報道もいくつかあり、この仕組みがより有効に働くように、今後の動向を見守りたいと思います。そして、こういった仕組みは、有効な面があるので、ぜひ他の自治体でも作っていってほしいと思います。

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