中国にダマされた…ようやく気づいたトランプ大統領「怒りの逆襲」

 

米中関係の流れ

大統領選挙戦中トランプは、「親ロシア、反中国」でした。そして、選挙で勝利した後も、しばらく「親ロ・反中」だった。たとえば2016年12月、トランプは、台湾の蔡英文総統と電話会談し、世界を仰天させました。

しかし、今年1月、大統領に就任すると、だいぶ様子が変わってきた。まず、「ロシア・ゲート」が盛り上がり、「ロシアと仲良くできない状態」が続いている。それでも、トランプ自身が親ロシアなのは変わらないようですが。

そして、彼の「反中度」が弱まってきた。一つは、「中国の強力な工作」によって。「工作の中身」についてここでは詳述しませんが、興味のある方は、こちらの記事をご一読ください。

もう一つは、「北朝鮮問題で中国の協力が必要」なので。北は、「アメリカ本土を核攻撃できるICBM完成間近」と宣言していた(そして、7月4日、「ICBM発射実験」に成功した)。

北の暴走を止めるためには中国の助けが絶対必要。トランプは4月、習近平と会談しました。その後、「私は、習近平のことがとても好きだ!」と公言するようになった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)4月13日付を見てみましょう。

ドナルド・トランプ米大統領は12日、就任後に知己になったある国の首脳との関係について冗舌に語った。

 

「われわれの関係は非常に良い」。トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室で行われたウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューでそう述べた。

 

「われわれの相性はすごくいい。互いに好意を持っている。私は彼のことがとても好きだ。彼の妻も素晴らしい」

 

これほど温かい言葉で評されているリーダーとは誰か。中国の習近平国家主席だ。

なぜトランプは、習近平が大好きになったのか。そう、習が「北朝鮮問題解決に全面的に協力する」と約束したからです。「100日で結果を出す」ことで、二人は合意した。ところが…。

習近平のウソに苛立つトランプ

習は現在、「美しい言葉」を語ることで、世界での評判を上げています。どんな美しい言葉?

  • 「グローバリズムを絶対支持する!」
  • 「核兵器のない世界を目指す!」
  • 「パリ協定を推進していく!」

などなど。日本以外の多くの国々では、「おお~、習近平は、トランプより偉い!」と考えられている。

北朝鮮の話。中国がアメリカのために北朝鮮を叩きつぶすというのは、もちろんウソ」です。なぜ?

まず、中国は北朝鮮の核ミサイルを恐れていない。なぜなら、北のターゲットは、アメリカ、日本、韓国なのです。次に、中国にとって北は、アメリカの侵略を防いでくれる防波堤」「緩衝国家」。だから、強くてもいい。

では、なぜ習は、トランプにウソをついたのか? 「米中関係を悪化させないため」でしょう。アメリカが本気で「中国封じ込め」に動けば、中国は困ります。

しかし、ウソはしょせんウソ。トランプは、「習の野郎、やはり口だけだ!」と気がつき始めた。そして、苛立ち始めた。

トランプ氏不満、中国の北圧力は「不十分」

読売新聞 6/21(水)11:07配信

 

【ワシントン=大木聖馬】トランプ米大統領は20日、ツイッターに、「北朝鮮を巡る習近平(シージンピン)中国国家主席と中国の努力には非常に感謝しているが、うまくいっていない」と書き込んだ。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対する中国の圧力が不十分との認識を示した。

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