自転車の危ない逆走を止めろ。「自転車ナビライン」のビミョーな制度

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メルマガ『ジャンクハンター吉田の疑問だらけの道路交通法』の著者で交通ジャーナリストの吉田武さんが、現役の警察官Tさんへのインタビューで「自転車の取り締まり」に関する裏話を暴露する当シリーズ。「警察の適当な違反キップ処理」について語られた前回に続き、今回は最近よく見かけるけどよく知らない、自転車ナビライン・ナビマークについても触れられています。

軽車両の自転車はどこまで車両や歩行者と共存できるのか? その7

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吉田:聞けば聞くほど自転車に対しては厳しい取り締まりが必要なのに、甘すぎる警察の対応にもどかしさを感じますね。軽車両だからと不公平すぎます。我々クルマを乗っている身からしたら、同じように取り締まらないとおかしいと思います。じゃあ、自転車で信号無視しても厳重注意で終わったりすることがありますが、これがバイクやクルマだと、厳重注意よりも青色のキップ出して交通違反者扱いで反則金を支払わせるべくキップを切りますよね。それが甘いってことだと思うんです。一応同じ車両ですよ。軽いか重いかの違いです。さらに重たい車両の方は軽い車両よりも多くの税金を国に納めてます。でしたら、不公平なく自転車も積極的に取り締まってくださいよ。恐らく僕なんかよりも、危険に感じる歩行者の方々が特にそう思っているはずですよ。

Tさん:自転車に対する取り締まりが甘いと吉田さんが指摘することはもっともなご意見なのですが、私個人の見解では、行政はまだ本気を出してない気がします。以前から全国的に実験していましたが、ここ最近になって都内ほぼ全域で自転車通行帯の意味を込めて自転車ナビラインナビマークを、ブルーのペイントを使い幹線道路や生活道路にも敷きましたけど、あれは自転車の逆走を抑止できるだろうとの考えで行なっています。そして、実際に逆走は激減しました。ですが、自転車の違反検挙数は特に大幅に増えたなどの話はあまり聞きません。私の耳に入ってきてないだけかもしれませんが(苦笑)。

 

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