パーキングメーターの「謎の手数料」に、警察OB天下り団体の影

 

吉田:例えばですよ、東京都内ではパーキングメーター等を元警察関係者が定年退職した先、つまり天下り先の会社に管理業務委託しているんですね。それはTさんご存知でしたか?

Tさん:全員が全員天下りというわけではないと思いますが、そのような警察と密な付き合いをしている法人の顧問になったり、社外役員等をしている話はよく聞きます。もちろん社員としての受け皿になっているのも事実だったりしますが、何か問題があるんですか?

吉田:まさにソレなんですよ! 東京都ではですね、財団法人東京都交通安全協会中部安全サービス保障アネシスという3つの会社が警察から業務委託をされて、パーキングメーターやパーキングチケットで支払われた駐車料金ではない謎の”手数料”という名目で機械からお金を徴収しているんですが、彼らはその謎の”手数料”という不透明な売り上げを糧にしているんです。ですので、パーキングメーターやパーキングチケットがナビラインやナビマークのせいで撤去されてしまうのを恐れていたと思うんです。その証拠に、今のナビラインやナビマークが敷かれているところにはメーターの撤去跡はないんですね。撤去せずにそのブロックを飛ばしてナビラインやナビマークが路上へペインティングされています。

Tさん:そういうことなんですね。確かにおっしゃられるように、駐車可能なブロックを飛ばして路上へペインティングが敷かれているところは結構あります。

吉田:それがカラクリなんですよ。天下りな人たちの。

Tさん:そういえば聞いた話ですが、ナビラインやマークを敷く時に故障が頻繁に起こるパーキングメーターを撤去してペイントするようなことをチラっと伺ったことがあります。

吉田:つまり、故障が多く発生するからお金を徴収できないし、あのパーキングメーターも随分古いので壊れやすいとはよく聞きます。そもそもパーキングメーターも公安委員会が公共の道路へ勝手に手数料徴収の目的で設置するわけじゃないですか。あれもどうかと思うんですね。自転車だって軽車両ですが同じ車両なんですから、自転車が路上に止められるように自転車専用のパーキングメーターも設置するべきですよ。そういうことをしないだけで公安委員会のやり方はおかしいし、不公平極まりないですよね。歩行者のためにある歩道へ駐輪できるようにしているのも、そう考えると納得いきません。歩行者からしたら、駐輪されているだけで邪魔だと思うんです。僕はサイクリストの方々にも、自転車だって車両で危ないってことを認識してもらいたいだけなんですけども、日本は狭い国なので現実的には難しいでしょうが……うーむ。

Tさん:責めてきますねぇ、吉田さん(苦笑)。

私個人としては、公安委員会が自転車に対する道路交通法を改正したからには徹底的に注意勧告したり、取り締まり強化するよう各地の所轄へ促すべきだとの意見を持ってます。結局、私たち警察官はトップダウンで命令が下されないと勝手な行動を出来ない歯痒さがありますので。

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