北朝鮮、次のXデーは9月9日か。金正恩が最も国威発揚する日に警戒

 

さて、北朝鮮が7月28日にICBMを打ち上げたことは、大変深い意味が隠されています。実はいまから64年前、朝鮮戦争が休戦となったのが7月27日なのです。

この日、北朝鮮では朝鮮人民軍の大会が2年ぶりに開かれ、「敵がわが国を相手に無謀な挑発を再び行えば、われわれの武力は侵略者を滅亡の墓に突き落とす」とする金委員長の発言を世界的にアナウンスし、アメリカとの対決姿勢を重ねて強調しました。

一方米国は、北朝鮮のICBM発射実験直後、米韓両軍で合同軍事演習を急きょ実施しましたが、いままで同様空母派遣など軍事力誇示は、すでに北朝鮮に足元を見透かされています

本メールマガジンでも何度もお話しした本年4月の米中首脳会談の直後、トランプは、「もし中国が北朝鮮問題を解決するなら、貿易問題で米国とはるかに良い取引をすることができると説明した」とツィートしておりますが、実際は、国連安全保障理事会の決議でも原則禁止されている北朝鮮からの鉄鉱石輸入を中国は拡大するなど、制裁に加わる気配がいまもありません

今週、米国ティラーソン国務長官は「中国とロシアは増大する脅威に特別な責任がある」と名指しで2カ国を批判しています。ポンペイオCIA長官は、北朝鮮が核ミサイルの開発を加速させている問題について、外交による解決ができなかった場合に備え、秘密工作を検討していることも明らかにしましたが、本当の秘密工作なら公言しないはずです。このあたりに、米国の苛立ちが理解できます。

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