日本海で北朝鮮の海賊が違法操業。日本の漁師「このまま乗っ取られる」

 

大陸間弾道ミサイル(ICBM)で世間を騒がせている北朝鮮ですが、「日本海での北朝鮮漁船による海賊行為にも、もっと強く抗議すべき」と語るメルマガ『宮塚利雄の朝鮮半島ゼミ「中朝国境から朝鮮半島を管見する!」』の著者で北朝鮮事情に詳しい宮塚先生。一体、日本海で何が起こっているのでしょうか。さらに、北朝鮮による輸入魚の「異物混入問題」の恐るべき真相も明かしています。

日本海で北朝鮮の漁船が海賊行為

岩波書店発行の『広辞苑』に、「蹂躙」とは「ふみにじること。ふみつけること。特に、暴威・暴力あるいは強大な勢いを以て、他人の権利・敵の陣営・国土などを侵害すること」とある。

なぜ、このような陳腐な文字をタイトルに使ったかというと、日本海側のある県のテレビ局から「日本の漁場が北朝鮮の漁船によって荒らされている日本のイカ釣り船が漁場を追われている漁師たちはこのままでは漁場が乗っ取られるとまで言っている。漁師がその現場の模様をビデオで撮ったので、解説してほしい」との依頼があったからである。

テレビ局の取材記者は小欄がかつて、生まれ故郷の秋田県・Y市で起きた北朝鮮から輸入していた「ハタハタ」にまつわる事件のことを解説したことを知っていたようだ。Y市ではハタハタを材料にした「ハタハタ弁当」が売り物であったが、ある時、この駅弁を食べた客から「弁当のハタハタに鉄の塊のような小さな異物が混入している」との苦情が出るようになった。駅弁業者は当初は「そんなことはあり得ない」と看過していたが、相次ぐ苦情に駅弁のハタハタを調べてみると、確かに小さな異物が入っているのが確認された。

「これは一体どういうことなのか」ということで、真相究明のために県の水産関係者などに原因調査を依頼したが、なかなか納得するような答えは得られなかった。そこで、駅弁業者から「そう言えば、Y市出身で北朝鮮のことを研究している人がいるではないか」ということで、勤務先に訪ねてきたことがあった。

「なぜ、このようなことになったのか、説明してほしい」とのこと。「重さを増やすためにやったのでしょうか?」と開口一番尋ねられたが、当時、ソ連から輸入していたサケマスは木箱に厳重に梱包されており、大きな魚なので重さを増やすために異物を混入することは考えられたが、ハタハタは小さいので重さを増やすために異物を混入することは考えづらい

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