岸田か、進次郎か。総理を見切った自民が担ぎ出す「ポスト安倍」

shima20170807
 

相次ぐ閣僚の問題発言や疑惑、自身のプライベートにも関わる森友・加計両学園問題などが重なり、支持率が急降下した安倍総理。今回の無料メルマガ『ジャーナリスト嶌信彦「時代を読む」』では、かねてから安倍政権の先行きを危ぶんでいた著者の嶌信彦さんが、空回りする総理の動きと、「ポスト安倍時代」に向い始めた政界について記しています。

進次郎とポスト安倍

安倍首相からすっかりオーラが無くなった。7月の国会閉会中の集中審議審査で、一強体制時代に放っていた自信たっぷりの物言いが完全に影をひそめてしまった。

私は昨年から「安倍政権はピークを過ぎた」と何度か私のコラム(嶌信彦オフィシャルサイト「時代を読む」に書き、今年5月には「驕(おご)りが過ぎると高転びも…」と予測した。そして都議選に惨敗した7月3日には「安倍一強体制に風穴」と書いた。

以来、安倍政権の支持率は5060%台からつるべ落としのように低落し、7月14日には「危険水域に入ってきた安倍政権」と政権崩壊の可能性と、「政界の一寸先は闇だ」という故事を紹介した。この間の急展開には安倍首相自身も驚きだったに違いない。

ちなみに過去の総理の退陣直前の支持率は森喜朗内閣9%、安倍第一次29%、福田康夫28%、麻生太郎22%、鳩山由紀夫19%、菅直人18%、野田佳彦20%──で、30%を割ると退陣までは時間の問題となっている。安倍内閣の支持率は7月24日の毎日新聞調査だと26%、他の媒体でも軒並み20%台まで落ち込んだのだ。安倍一強体制を支え続けてきたのは、2013年7月の参院選で自民が圧勝して「ねじれ」を解消、その後も50%台の支持率を維持してきたからだった。

print
いま読まれてます

  • 岸田か、進次郎か。総理を見切った自民が担ぎ出す「ポスト安倍」
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け