習近平は「神」になりたいのか? 独裁者・毛沢東に憧れる男の野望

 

党内での求心力を失いつつあるとの声も聞かれる習近平国家主席ですが、ついに自身の考えを「習近平思想」なるものとして広めようと画策し始めたようです。今回の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』では著者の北野幸伯さんが、習近平氏が目標とする「3人の男」を紹介し、その中の一人である「毛沢東」の人物像を掘り下げるとともに、習氏が自身の望みどおり「毛沢東と同等の神のごとき絶対権力者」となった後の中国と世界について言及しています。

毛沢東になりたい習近平と中国の暗い未来

習近平は、中華人民共和国「建国の父」毛沢東になりたいようです。

毛沢東に並ぶ「習近平思想」? 中国高官、相次ぎ発言

朝日新聞DIGITAL 8/5(土)19:18配信

 

中国共産党の高官が相次いで、習近平(シーチンピン)総書記(国家主席)の「重要講話精神」を「思想」と踏み込む発言をしている。秋の党大会では、習氏の「思想」が「毛沢東思想」や「鄧小平理論」などと並ぶ党の指導思想として党規約に盛り込まれるかどうかが焦点となっており、注目される。

習近平思想」というのが、登場するかもしれないそうです。

中国の公式メディアは最近、「習総書記の重要講話精神と治国理政の新理念、新思想、新戦略」といった表現を多用し始めた。国務院新聞弁公室主任(閣僚級)で党中央宣伝部副部長の蔣建国氏は3日、朝日新聞など一部メディアに対し、こうした表現について「すでに完全な思想体系となった」と説明した。
(同上)

「すでに完全な思想体系となった」そうです。

また北京紙「新京報」は4日、習氏の腹心とされる北京市党委員会の蔡奇書記らが「習総書記の重要思想で頭を武装化」するよう求めたと報道。7月末の党の重要会議では、李克強(リーコーチアン)首相が「(習氏の講話は)一連の新たな重要思想を提起した」と言及していた。
(同上)

「『習総書記の重要思想で頭を武装化』するよう求めた」そうです。

ところで、「習近平思想が登場する意味はなんでしょうか?

江沢民元総書記が唱えた「三つの代表」や胡錦濤前総書記の「科学的発展観」は指導思想として党規約に明記されているが、それぞれの名前はない。習氏の名前が入れば、毛沢東や鄧小平に並ぶ権威付けとなる。さらに「理論」より格上とされる「思想」との表現なら、毛沢東と並ぶ最高指導者の位置づけとなる。
(同上)

中国には、「毛沢東思想」と「鄧小平理論」がある。しかし、「思想は理論より上」。つまり、毛沢東は、鄧小平より上である。もし、「習近平思想」が登場すると、習近平は、「毛沢東に並ぶ偉大な指導者」になると。「バカバカしい」ことしていますね。

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