「好きなことを仕事にできるのか?」これは、永遠のテーマなのかもしれません。でも、将来ある若者たちにとって、これからの人生は希望に満ち溢れています。今回のメルマガ『高城未来研究所「Future Report」』では、著者である高城剛さんが、この質問について納得のアドバイスを返しています。
好きなことを仕事にすることは可能か?
Question
毎週、高城さんの人間味溢れていて、勉強になるメルマガを楽しみにしています。
私は、地方の国立大学で工学部の機械系の学科に所属している大学3年生なのですが、将来の進路について迷っています。よく巷では、自分の好きな事を仕事にする事が一番だと言いますが、自分自身のやりたい事が何なのかが分かりません。
このままでは、漠然と大学院に進んで、仕事に就き、気付いたら40歳になっている将来しか頭に浮かばなく、日々焦燥感を感じながら生活しています。自分のやりたい事・好きなことを見つける上での、自分との向き合い方として大切なことがあれば是非教えて頂きたいです。
高城剛さんの回答
僕は、よく巷で言われる「自分の好きな事を仕事にする事が一番だ」という意見に異論を唱えます。好きなことは徹底的に追いかけた方が良いのは間違いありませんが、そう簡単に仕事にはなりません。
世の中、そんなに甘くないことは、少し考えればわかることで、そのようなことを堂々という人物や広告は、疑ってかかるべきです。
例えば、年収1億円!などと言われるYoutuberは、実際は年商1億円です。
ガジェットや大量の100円カイロ購入などの制作実費を差し引くと、思ったほど、稼げないものです。
つまり、「自分の好きな事を仕事にする事が一番だ」と言って、本を書いたり、講演会するのが、一番儲かるのです。
制作原価がかかりませんからね。
何卒そのような言説に、お気をつけくださいませ。一方、好きなことは徹底的に追求したほうが、幸せになるのは間違いありません。
たとえ、自身の好きなこととはまったく異なる仕事をしていても、仕事に忙殺されることなく、好きなことをトコトン極めて行く。
そうすれば、もしかしたら、好きなことがお金になる日がやってくるかもしれませんし、好きなことはお金とは関係なく好きなんでしょうから、どうでもいいじゃないですか。
このようなことから、僕は手に職をつけること、今風に言えば、なんらかのプロフェッショナルになることを推奨している次第です。
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