これぞ料理人道。なぜ日本はカウンターで食べられる店が多いのか

 

高級寿司店から町の蕎麦屋さんまで、日本ではいたるところにカウンターで料理を出す店が存在します。しかし、無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』によると、お酒が飲めるバーカウンターは世界各地にあるものの、きちんとした料理を「職人」と対峙して食べられるのは日本だけとのこと。著者の伊勢雅臣さんは、ここに日本の奥深い文化的気質が見えるとし、その根拠について詳しく記しています。

なぜ料理カウンターは日本にしかないのか

寿司屋や小料理屋そば屋などでのカウンター席は、わが国ではどこにでもある、ありふれた形式である。しかし、伊藤洋一氏の『カウンターから日本が見える』によると、酒を飲ませるバーカウンターは世界のあちこちにあるが、カウンターで料理を食べさせる形式は日本にしかないという。

たしかに筆者も、欧州、北米、南米、北アフリカ、東南アジア、インド、中国、韓国などでレストランに入ったが、カウンター形式の店は一度も見たことがない。すべて、料理は別室のキッチンで作られ、客のいるテーブルに運ばれてくるという形式である。

ハンバーガーショップなどにはカウンターがあるが、それは商品を手渡すところであって、客はテーブルに座ったり、壁に面したカウンター席で食べたりする。どうせカウンター席に座るなら日本の立ち食いそば屋のように、対面のカウンター形式にしても良いと思うが、絶対にそうはしない。

なぜ料理カウンターは日本にしかないのか。その理由を探っていくと、日本の奥深い文化的特質が見えてくる。

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