高級マンションは住居にあらず。訪日外国人相手に大儲けする人々

 

民泊新法が成立して、いよいよ民泊解禁となる訳ですが、年間180日の営業日数上限ができたことで、かなり収益性が落ちることになります。で、むしろ、オーナーにとっては、「サービスアパートメントの方が利回りがいいということで注目されていると言います。

都心のタワーマンション等では、すでにこういった利用がされていて、賃貸借契約である以上、管理組合としても制限できないでしょう。いよいよ、マンションは住まいなのか収益を上げる場なのか、分からなくなっていきます。

今は、「外国人長期滞在者」が対象の「高級賃貸」という位置づけで対象物件も限られますが、この仕組みの活用は、ごく普通のワンルームマンションだってファミリーマンションだってできます。「定期賃貸借契約」と言う「民泊」とは別の形で、一時滞在の外国人の方々がマンションに住むケースも、拡大しそうな気がします。対象になりやすいマンションでは、セキュリティに関しては防犯カメラの増設等が必要になると思います。

一方、マンションの空室の利用範囲が広がることは、不動産価格の維持や改修にお金をかけることへのモチベーションに繋がることも考えられます。

とにかく、たくさんの外国からのお客を受け入れなければならない2020年の東京オリンピックを契機に、いろいろなことが劇的に変わる気がします。管理組合は、自分のマンションの置かれている位置づけを知った上で、社会、市場の変化に常に目配りする必要があると、ひしと感じています。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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