鉛筆はいいぞ。極限状態で戦う者たちに選ばれる、納得の理由

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万年筆、ボールペン、シャープペン、色ペン、鉛筆など、紙に文字を書く時の筆記具にいろいろな選択肢があるなか、実はエベレストに挑戦する登山家が「鉛筆」を選ぶ理由をご存じでしょうか? 無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』の著者で、自らも鉛筆愛用者だと語る須田將昭さんが詳しく解説しています。

鉛筆はいかがですか?

神々の山嶺』という小説の後半には、羽生丈二という男がエベレストに挑戦するシーンがでてきます。

出発前の入念な装備のチェック。人間の限界をはるかに超えたエベレストへの挑戦です。装備は1gでも軽い方がいい。そのために徹底的にチェックしていく中で、記録のための手帳は、不要な部分は破り捨てています(数日分あればいい)。鉛筆も5cmほど短くします…そして,あらためて気がついて、手帳の表紙・裏表紙も破り捨てます。その1gが命取りになるかもしれないからです。

そういう過酷なところで記録に使うのは鉛筆なんだなあ…と、初めて読んだ時に思ったのを思い出します。もう15年ぐらい前でしょう。

万年筆などは気圧が変わるとインクが漏れます。ボールペンなども同様でしょう。シャープペンは極限状態で書くには、芯が不安です。鉛筆なら握れば、圧力をかけても書けます(寒さの極限の中、がりがりと書く状態だってありえますが、シャープペンには無理でも鉛筆なら可)。

そういえば、こんなジョークがあります。

NASAは、宇宙飛行士を最初に宇宙に送った時に、無重力状態ではボールペンが使い物にならないことを発見した。この難題の解決のために、NASAは10年の歳月と120億ドルの開発費を費やした。そしてついに、無重力においても、上下逆になっても、水中でも氷点下でも、ガラスの上にすら書けるようなボールペンを開発した。

一方、ロシアは鉛筆を使った。

割と有名なジョークですが,もちろんこれは本当にジョークです。NASAがそんな開発費をつぎ込んだ事実はありません(無重力でも書けるボールペンは実際にありますが)。

最近は鉛筆もあまり使われなくなったかもしれませんが、私自身はむしろ鉛筆愛用者で、ボールペンでなければ鉛筆を使います。シャープペンは持っていますが、ほとんど使いません。特に勉強する時、英語であれ、算数であれ、問題を解いたり、メモを取ったりするのは鉛筆ですね。木のぬくもりと、いつだって書けるという安心感が大きいといえるでしょうか。インクが切れることもないですし、芯が折れて詰まるということもありません。鉛筆に故障はありません。自分の手になじむ文房具を使うことで、思っている以上に作業がはかどることもあります。

いつもとは違う筆記具を手にすることで、大いに気分転換してみてください。

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【著者】 1日1粒!『幸せのタネ』 【発行周期】 日刊

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