近代化を自ら放棄。反日の韓国が「漢字追放」で失ったもの

 

「漢字・仮名交じり文が、日本人の教養と民度を高めた」

韓国での「反日」を動機とした漢字廃止、和製漢語廃止を見ていると、「漢字・仮名交じり文が日本人の教養と民度を高めた」という豊田氏の主張もよく理解できる。

たとえば、英語で「Cetorogy」という単語があるが、その専門の学者でもなければ、アメリカやイギリスの一般人は知らない単語である。しかし、これを日本語で「鯨類学」というと、中高生以上なら、「鯨に関する学問」だろう、と想像がつく。「Apiculture」も同様だ。普通の米英人にはチンプンカンプンの単語だが、日本語で「養蜂業」と言えば「蜂を飼う仕事」だと推測できる。

このように、漢字の造語能力をフルに活用して、一般大衆にも近づきやすい形で、近代的な学問、政治、科学技術の体系を構築してきたのが、幕末以降の我が先人たちの努力であった。

中国や朝鮮は、その日本語を通じて近代的な学問を学んだ。たとえば、「中華人民共和国憲法」の中で、中国語のオリジナルな単語は「中華しかない。それ以外の「人民」「共和国」「憲法」は、みな日本語からの借用である。どうりで人民主権も、共和政治も、立憲政治も、いまだに身についていないはずだ。

朝鮮では、日本統治時代に漢字・ハングル交じり文が普及して、せっかく近代化のステップを踏み出したのに、「日帝の残滓」というイデオロギー的激情で、それを自ら拒否してしまった。

その千鳥足ぶりと比較すると、我が先人たちの偉大な見識と努力が、改めて見えてくるのである。それを知らずに、電光掲示板でハングルや中国語で表示することが国際化だ、などという浅慮では、ご先祖様が草葉の陰で泣いていよう。

日本語で正確かつ論理的に、そして礼儀正しく丁寧な読み書きができない日本人がいくら外国語を流暢に話しても、国際社会に通ずる人間にはなれないのである。

文責:伊勢雅臣

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