世界を試す金正恩。北朝鮮の「何が」脅威かを改めて考える十問十答

 

4.米国は「軍事攻撃も辞さず」と言っているではないか?

トランプ政権といえども、交渉しか出口がないことは理解している。とは言え、北が核・ミサイル実験を繰り返したくらいで「では交渉をはじめましょう」と下手に出る訳にはいかないので、「圧力交渉の二本立てで進まざるを得ない。しかし圧力では問題が解決しないどころか北の暴発を招きかねないので、それ一本槍ではなく、落とし所は交渉だと認識している。

そのような分析や勧告は米メディアでは溢れかえっていて、1つだけ最近の代表例を挙げれば、米外交政策専門誌「フォーリン・レポート」電子版に元米陸軍スタッフのチェタン・ペダッダが書いた「北朝鮮に対する米国の戦争計画の焦点」である。

産経ニュース9月10日付が要旨を載せたが、要するに、米国が北を追い詰めるばかりだと金正恩は韓国への奇襲攻撃で活路を見出そうとして暴発するかもしれず、そうなると韓国ばかりでなく日本の米軍施設などにミサイル、生物化学兵器、サイバーなどあらゆる攻撃が仕掛けられて、核が用いられなくとも、数十万人が犠牲になり数百万人が難民化して、その復旧には数十年もかかると予測している。

● サンケイ:「米朝軍事衝突なら朝鮮半島はほぼ壊滅する!」 元在韓米軍大尉が分析 ソウルは灰燼に帰す 日本にミサイル飛来も 
● 原文:A Sneak Peek at America’s War Plans for North Korea

最低で20発、最大で60発と推測される核弾頭が1発か2発でも用いられれば、この何百倍かの禍になるのは自明である。

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