テストの結果を持ち帰った子に、親が絶対言ってはいけない一言

 

さて、問題は成績が良くなかった場合ですよね。「成績が下がった」あるいは、「成績がなかなか上がらない」といった場合には、接し方に特に注意が必要です。おそらく親の側には、原因に心当たりがあることがほとんどでしょう。

  • テレビばっかり観ているから
  • ゲームばっかりしているから
  • 遊んでばかりで勉強しないから
  • 勉強している時、全然集中していないから

などなど、おおよその予想はついていると思います。ですが、それをそのまま口に出すことはお勧めしません。その予想が当たっているか、外れているかの問題ではありません。仮に当たっていたとしても、自分で原因を考えるという大切な経験を横取りしてしまうので、言うべきではありません。

そして、さらに怖いのがその予想が当たっていなかった場合。子どもは本人なりに頑張っているつもりなのに、このようなことを言われてしまう状況を考えてみてください。

もちろん、実際に成績は悪いので、やり方が不適切だったり、頑張りが足りなかったという事実はあるでしょう。それでも、頭ごなしに「…だからでしょ」と言われてしまうと、子どもは「頑張っているのにわかってもらえない」との思いを抱いてしまうもの。

そんな気分へと追い込んでしまっては、本当に必要な行動──より良いやり方を考える、取り組み方を工夫してみる、これまで以上に頑張ってみる──へと促すことができなくなってしまいます

それどころか、子どもが「頑張っても結果が出ないのは、自分の能力が低いからだ」と思うようになり、やがては「頑張るだけ無駄」と考えるようになる恐れさえあります。これは、自己肯定感・自尊感情が大きく損なわれている状況。こんな状況が続くと、最終的には「自分はダメな人間なんだ」となってしまうことが、非常に心配です。

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