市場は、今回の発表を、日産によるテスラ Model3へのレスポンスと捉えており、日産自身も発表の中でテスラをライバルとして名を上げていますが、私は大きな違和感を感じています。
確かにModel3は、値段という意味では日産リーフに近づいて来ましたが、電気自動車の市場自体が拡張している今の段階で、真っ向からModel3と対決してもあまり良いことはない様に思えます。Model3があれだけ注目されているのは、Elon Muskやテスラという会社が大好きだけれどもModelSやModelXには手が届かないという、カルトとも呼ぶべきファンが大量にいるからです。
それよりも、「ガラケーからスマートフォンへのシフト」に匹敵する「電気自動車へのシフト」が起こっていることに注目しテスラとは上手に住み分けをしながら一緒に市場そのものを大きくしていくことが何よりも大切だと思います。
私と同じ様な意見を持つ人もいる様で、Electrekの「Nissan calls out Tesla by name and reignites ‘Tesla killer’ nonsense with the new Leaf」という記事は、新型リーフを「Tesla Killer」と呼ぶこと自体がナンセンスだと厳しく指摘しています。
いずれにせよ、この「電気自動車へのシフト」はまだまだ序の口で、これから3~5年の間に自動車市場が大きく変わることはほぼ確実だと私は見ています。その中で、テスラはもちろん、日産もとても良い立ち位置を占めていると私は思います。
image by: NISSAN
ページ: 1 2