3年連続赤字、悩めるクリスピー・クリーム・ドーナツの3つの大改革

 

3年連続の赤字で利益剰余金は底をつく可能性も

MBA20170916
クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンは、上場企業ではないので、詳細な財務諸表は確認することができませんが、官報で公表されている最終利益をチェックすると、2014年3月期には1億5,000万円の最終利益を計上しています。

ところが、2015年3月期には6,500万円の最終赤字に転落。

それ以降も、2016年3月期は8億1,200万円という大幅な赤字を計上し、2017年3月期には6億1,900万円もの最終損失を計上するなど、3期連続の赤字に陥っています。

このような極度の不振により、2014年3月期には17億円以上あった利益剰余金も2017年3月期には2億4,000万円程度まで落ち込み、今期の業績次第では利益剰余金が底をつきマイナスに転落する可能性も考えられます。

自己資本である資本金と資本剰余金が5億円あるので、すぐに債務超過という危機的な状況に陥るということはまずないでしょうが、クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンにとってここ3年続いている赤字を早期に解消することは喫緊の課題といっても決して過言ではないのです。

新社長の下で経営の刷新を図るクリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン

このような業績不振の責任を取る形で、クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンでは2017年3月末に岡本光太郎社長が退任。

そして4月1日からは、西友や経営共創基盤(IGPI)を経て、2012年にクリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンに入社した若月貴子副社長が社長に昇格する人事を決定します。

若月社長は管理本部長から執行役員副社長として、クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン内で管理本部やマーケティング部を5年にわたって担当してきた経歴を持ちますが、今後はトップリーダーとしてドーナツ専門店で圧倒的な首位の座に就くミスタードーナツはもとより、セブンイレブンなどの大手コンビニとの競争も意識しながら事業を立て直すという難しい課題に取り組むことになるのです。

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