安倍首相に衆院解散を決意させた、「米朝軍事衝突」のリアリティ

20170921bura (1) copy
 

とどまることを知らない米朝両トップの舌戦は、行き着くところまで行ってしまうのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では著者の津田慶治さんが、もはや軍事衝突の回避は不可能、そして開戦は12月と予測。安倍首相がこの時期の衆院解散を決意したのはその情報をキャッチした可能性が高く、総選挙では間近に迫る核戦争に対応可能な安全保障政策を争点にすべしと訴えています。

第2次朝鮮戦争前夜の衆議院選挙

米国と北朝鮮の両国のトップともに、相手を罵倒して感情的な面での対立も起こしている。これでは平和的な対話ができるわけがない。それと日本では衆議院選挙が始まる。この2つを検討しよう。

米朝戦争開始は

米トランプ大統領が、ロケットマンと金正恩委員長を呼び、北朝鮮を完全に破壊するとした。それに対して、金正恩委員長もトランプ大統領を老いぼれの狂人とし、太平洋での水爆実験を行うとエスカレート。マティス国防長官は、ソウルの破壊を見ずに北朝鮮を破壊する方法があるとした。

ここまで来ると戦争を回避することはできないような気がする。今までに対話開始をしていれば、北朝鮮は核放棄ではなく、核の開発凍結で済んでいたが、強引に開発を進めたことで、中国の対応が大きく変化している。

中国の王外相は、北朝鮮に対し核開発プログラムを巡りこれ以上「危険な方向」に進まないよう呼び掛けた。11月に開催される中国人民代表大会での党幹部人事発表を控えて、今朝鮮戦争による混乱を引き起こしてほしくないようである。

そして、北朝鮮は中国も核攻撃の対象としていることを中国は知っているし、対抗上、日韓が核武装することも困るので、北朝鮮の核開発を止めたいが、北朝鮮は強硬に開発しているので、自国の安全保障上も問題であるとみなしている。

よって、米中はいろいろな場で協議をしている。中国としては、11月末までは戦争を始めないでくれと米国に頼んでいるようだ。ということで、戦争が始まるのは12月の可能性があることになる。

賈氏は全国政治協商会議(政協)の常務委員であるが、中国外交部に政策助言もしている。この賈氏は「北朝鮮の崩壊に備え、中国は米国や韓国と緊急対応策の調整を始めるべきだ」と主張。北朝鮮の体制崩壊後の政治体制の再構築も議題になるだろう、と踏み込んだ。

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