日本の改革が進まないのは「面倒くさい」から

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日本で改革が遅々として進まないのは「面倒くさいから」―。こう激白するのは元参院議員の田村耕太郎さん。メルマガ『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』に記された衝撃的な真実、しかとご確認ください。

日本で改革を実行するのは半端なく面倒くさい

東京に来て今朝から政治家や官僚と政策議論している。なぜ日本の政治家や官僚が、少子化にしろ、高齢化にしろ、幼児教育にしろ、課題はわかっていて、しかもベストプラクティスが世界中にあるのに行動を起こさないか? よくある都市伝説的説明が利権である。これはかなり間違っている。いまどき利権で動く官僚や政治家はかなり減った。理由は面倒くさいのだ。これは改革に挑戦した政治家か官僚でないとわからない感覚だと思う。

面倒くさいと言ったら身もふたもないが、半端なく面倒くさいのだ。例えば予算を法律を変えようと思ったら、芋づる式にいくつもの法律を変えないといけなくなり、それが所管官庁を超えることは珍しくなく、ただでさえ、政治家の答弁作りや所管業界のスキャンダル対策という前向きでない仕事で多忙を極める官僚たちには自分たちが主役でない法律の変更や新法作成は面倒である。

改革を目指す政治家が議員立法でも閣法でもその芋づる式法改正を伴う改革をやろうとしたら、党内手続きも国会手続も各部会や各委員会をまたがり、先輩議員から同僚後輩まで足を運んで挨拶に行き、下手したら引退した大物議員まで担ぎ出してお願いして回らないといけない。それを地元活動、派閥活動、国会活動、党での役職、資金集め、業界との勉強会等々をこなす与党が議員がやるのは至難の業だ。

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