イオン、過去最高益も本業は赤字。苦戦する小売業に未来はあるか?

 

コト消費に対応するためにはどうすればいいのか? 単に、広告を変えたり、流行りのSNSをやるという手法論ではない。イオンがインドネシアでやったように、まずは、外部環境を正しく把握すること。次に、市場性が期待できる想定顧客層を明確にし、ターゲットたちがどのような行動をとり、何に価値を感じるかを、自社なりに定義することから始める。

次に、顧客価値に対応できるよう、自社プロダクトのラインアップを整理整頓し、組み替えたり新規開発をする。誰に、何を買ってもらうのかを徹底的に考えた上で、その顧客層に響く表現で、到達できる可能性が高いメディアを組み合わせて発信する。ここまで来て、初めて「どうやって」買ってもらうのかを考える。

イオンのような、コストリーダーシップを取れる巨大企業までが、中小企業の得意なコト消費のエリアに参入してくるのは、ある意味脅威ではあるが、参考にできることは多い。手法論に振り回されることなく、マーケティングの本質に則り、市場がどこで、何を買ってもらうのかを明確にするという、基本に忠実になることから始める良い機会だといえるだろう。

image by: TK Kurikawa / Shutterstock.com

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