がん検診はカネと時間の無駄。早期発見で得するのは医療資本のみ

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連日のように年金問題が取りざたされる中、もう一つ無視できないのが医療費の増大。「ホンマでっか!? TV」でもおなじみの生物学者・池田清彦先生が自身のメルマガ『池田清彦のやせ我慢日記』で、医療費が増え続ける理由と、今までの常識をくつがえす内容を明かしています。 

医療費はなぜ増大するのか

医者の名郷直樹に『「健康第一」は間違っている』(筑摩書房)と題する本がある。去年の秋にこの本の出版を記念して、吉祥寺の本屋で私は名郷さんと対談をした。

この本の帯の表面には「常識を疑ってみる。」と書いてあり、裏を見ると、「長生きしたいという欲望と酒を飲みたいという欲望は等価である/健康・長寿を目指しても幸福にはなれない/日本人の生活習慣は悪化していない/降圧薬の効果は血圧を下げることではない/がん検診は過剰診断を避けられない/認知症の早期発見はデメリットが多い/禁煙は医療費の抑制をもたらさない/がんを早期発見しても寿命が延びるとは限らない/「死なないための医療」だけが医療の役割ではない/生存欲は決してかなえられない」と確かに世間の常識とはほとんど反対のことが書いてある。

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