裏切りの衆院選。「関ヶ原の合戦」に例えられる、各候補者の情勢

衆院選 立憲民主党 自民党 安倍晋三
 

前回の記事「「岸田総理」も? 波乱の衆院選を在米ジャーナリストが大胆予測」で、メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』の著者である在米ジャーナリストの冷泉さんが予測した「衆院選の対立構造」は、「希望の党」が自公を脅かすというものでした。しかし、その後に状況は一変し希望の党は勢いを失ったのです。また、石原慎太郎氏が今回の選挙を「関ヶ原の合戦」に例え、立憲民主党が躍進するものの、自公で300超と予測しています。なぜこのようなことが起きたのか、その理由についても詳しく解説してくれました。

総選挙情勢を憂慮する

ここ数週間、この欄では希望がそれなりに勝って小さな政府論を代表し自民が負けて左シフトし立憲と組んで実務型の反緊縮をやる、そのような対立構図を描いていたのですが、どうも難しくなってしまいました。まあ、この問題はどうにも仕方がないのですが、全体的な情勢を見ていると、現時点ではかなりガッカリという感じです。

例えば石原慎太郎氏は、

「今度の選挙では候補者達の卑しい人格が透けて見える。戦の前に敵前逃亡、相手への逃げ込み、裏切り。まるで関ヶ原の合戦の時のようだ。その中で節を通した枝野は本物の男に見える」

などと言っているようです。関ヶ原への見立ては面白いし、枝野さんを褒めたというのもエンタメとしては成立する表現になっています。ですが、国政を選択する選挙としては、何とも言えないものがあります。

勿論、まだ一週間あるわけですが、流れが激しい中での一週間ということなら面白いのですが、流れがどんどん淀んできた中では、この情勢の延長でゴールしてしまう可能性もあるからです。

仮にそうなって、自公で300ということになりますと、とにかくそこから民意を掴み取ることが難しくなります。要するに選挙で何が判断されたのかが分からないということになります。

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