いい学校に進みいい企業に入社すれば将来は安泰だと思われていたのも今は昔。日本を代表する企業すらバタバタと倒れてゆく現在、子供たちにどのような「人生の指針」を示してあげるべきなのでしょうか。今回の無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを!』では、著者で長く人材育成に携わってきた石丸智信さんが、ある書籍の一節を紹介しつつそのヒントを記しています。
いい学校・いい会社を目的化しない
『感動3.0 自分らしさのつくり方』
平野秀典 著/日本経済新聞出版社
平野秀典氏のご著書『感動3.0 自分らしさのつくり方』の中で、医学博士であるディーパック・チョプラ博士が、自身の子どもたちに4歳の頃から言い聞かせていた言葉が著されていました。その一節は、子どもたちが持ち味を発揮して、成長していく上で、とても示唆に富んだ内容であり、非常に印象的でした。今号では、その一節を引用しつつ、考察していきたいと思います。
同著では、このように著されていました。
いいかい? 学校でいい成績をとることやいい大学に行くことに集中しないでほしいんだ。
学校で一番になることや一番いい大学に行くことなんてたいしたことではない。私が君たちに本当に望んでいることは、君たちがどうしたら人類に貢献できるか、独自の才能とは何なのかを自問することに集中することだ。なぜなら、君たち一人一人が他の誰も持っていない独自の才能を持っていて、他の誰も持っていない独自の表現方法を持っているからだよ。
この一節を読んで、どのようにお感じになりましたか? 私は、この考えに触れて、「なるほど」と腑に落ちましたし、これから子どもたちが、自立・自律型人財として、また、自らの持ち味、可能性を発揮して成長していく人財になっていく上で、大切な考え方ではないかと思いました。
この言葉を聞いてきたチョプラ博士の子どもたちは、結果としていい学校と言われる学校に行くとともに、学生時代に自分自身のやり方で自立していったそうです。