追悼・篠沢教授。「クイズダービー」元回答者が難病と闘った10年

TBS_Hall20171030
 

人気テレビ番組「クイズダービー」でも人気を誇った篠沢秀夫氏が先日亡くなられました。今回の無料メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、長い間難病と戦いながらも精力的に執筆活動などを続けていた篠沢氏のバイタリティの源を、月刊誌『致知』2012年3月号に掲載された記事を再録する形で紹介しています。

難病と向き合い続けた篠沢秀夫さん

人気クイズ番組の回答者として知られていた学習院大学名誉教授の篠沢秀夫さんが亡くなりました。

この10年ほど、ALS筋萎縮症側索硬化症)という難病と向き合い続けてこられました。声を失い、動くこともできない日々を篠沢さんはどのような思いで乗り越えてこられたのでしょうか。

篠沢 秀夫「常に前進」

話すことができず、動くことも困難になったいま、私は「古代の心」で生きています。現代は情報が多く、自分と他人とを比べてしまいがちです。子供の育ち方が平均以下と思って殺してしまう母親の話など、目を覆いたくなるニュースが溢れています。

一方、身の回りしか見えない古代の人は呑気だったことでしょう。余計な情報がないので、他と比較して豊かだとか貧しいとか考える必要もありません。ありのままの自然環境を受け入れて、伸びやかに仲良く生きていたであろう古代人。古代の心では、目に見えることしか分かりません。それでいいのです。

現代も全人類の奥底に眠っているこの古代の心で、いまを否定するのではなくいまを楽しむ。それを提起するのが、ALSの発症後に着想した、新古代主義・ネオアルカイスムです。

print
いま読まれてます

  • 追悼・篠沢教授。「クイズダービー」元回答者が難病と闘った10年
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け