コンビニの一番の売りは、スピーディーさ・手軽さです。お客様は余計な時間をかけずに買い物を済ませることを望んで、スーパーなどより割高でも、コンビニを選んできてくれます。だから店員側もいかに素早く捌くかに意識が向きがちです。むしろ、これまではそれがコンビニの正解でした。
しかし、だからといって接客をおろそかにしていいというわけではありません。レジを打つほんのわずかな時間でも、お客様が満足してくれるようなことは接客でいくらでもできます。求めるお客様、求めないお客様もいますが、相手が何を求めていて、それに合わせてどう動けるかが、とても大事なんです。
そのやり方のヒントは、一般的な小売販売店に転がっています。私はただ単に、アパレルショップのような接客を持ち込んだだけなんですね。
コンビニに限った話だけではなく、これは他の業態にも言える話だと思います。ストレッチ店にいた頃は、一般的なマッサージ店のようなやり方ではなく時計店にいた頃の接客を持ち込んでいました。ただ技術を使って終わりではなく、それがいかにお客様にとって大事なものかを説明できるように工夫を凝らしていました。結果、初月で日本一の売上を獲得したので、それも間違ってはいなかったはずです。
一つの業界にいると、その業界のことばかりが目につきます。しかし、そこにはすでに長年の蓄積で確立されたやり方があるものです。それらは、一つの正解ではありますが、だから絶対かというと、そうではありません。他業界のやり方を少し持ち込むだけで、大きな成果を得られることもあるのです。
そんなお店に行ってみたり、実際に体験をしてみて、自分たちに活かせることはないかを探せるかどうかは個々の販売員次第です。それができる人が、どんな店でも、どんな業界でも生き残れる人だと思います。
今日のおさらいです。
- 一つの業界のやり方に固執せず、他業界のやり方も取り入れてみる。
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