EVは期待はずれ。東京モーターショーで中島聡が感じた本音

中島聡 EV
 

10月28日~11月5日まで東京ビックサイトで開催されている「東京モーターショー2017」。世界中から集まった自動車メーカーが最新モデルやコンセプトモデルを展示する自動車ファン待望のイベントですが、先日、世界のEVシフトの加速化についてのインタビューにお答えいただいた、メルマガ『週刊 Life is beautiful』の著者で世界的プログラマーの中島聡さんは、同ショーの率直な感想と自動車の未来をリポートしています。

東京モーターショー

先週の金曜日、東京モーターショーに行って来ました。各社、巨大なブースを持ち、最新のモデルから、将来のためのコンセプトモデルまでを一緒くたに展示しているため、歩き回っただけでは「何を伝えたいのか分からない」ブースが多かったというのが正直な感想です。

コンセプトモデルの中で、際立って出来が良かったのはトヨタ自動車のConcept-愛iです(発表したのは今年のCES)。一言で言えば、AppleのSiriやAmazonのAlexaのような人工知能を自動車のUX(ユーザー体験)の中心に据えたものです。

個々のドライバーに合わせた体験を提供する、自分の自動車に対する「愛着」をもっと深める、安全・安心をより親しみやすい形で提供するなどを突き詰めていくと、対話型の人工知能に結びつくのです。そして、その人工知能の実態は自動車にではなく、クラウドにあり、ドライバーが別の乗り物に乗るとついて来てくれるなど、これまでの自動車メーカーの発想からは一歩も二歩も踏み出した設計になっていました。

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