韓国のコウモリ外交はいまに始まったことではありませんが、ここ数年はほとんどその結果は惨憺たる失敗に終わっています。朴槿恵大統領は中国傾斜を強めたため、中国経済への依存度が急激に高まると同時に、中国企業に韓国市場を荒らされ、さらにはTHAAD問題で実質的な「経済制裁」を受けることになりました。
中国との通貨スワップを締結したことで強気になり、日本との通貨スワップは不要だと終了させましたが、中韓関係が悪くなるにつれ青ざめ、日本に泣きついてくる始末です。
今の韓国の外交を見ると、19世紀から20世紀初頭にかけての状況とそっくりです。清(中)露日米への事大で右往左往、右顧左眄しながら、韓国の内外情勢の変化につれて他国を振り回す。日米だけでなく中国も韓国が頭痛の種となっています。
とくに双方の思惑が完全に違うのが日本で、韓国に対して米露とは違う力学関係と親疎関係がある日本は、韓国の扱いについては中国、あるいは台湾に学ぶべきです。要するに、徹底的に無視するか、断固とした対応をするしかありません。
かつて、大統領から退いた金泳三は、当時の李登輝総統に会いたいと台湾に申し込んできたことがありました。しかし李登輝総統はきっぱりと断りました。金泳三は大衆迎合主義の反日姿勢で、ソウルの旧朝鮮総督府を爆破解体した人物です。両者とも、日本統治時代を経験しているため、流暢な日本語を話しますが、思想的には李登輝総統とは真逆です。要するに李登輝総統は、いやな人間とは付き合いたくないと、公然と意思表示したのです。
しかも、韓国は1992年の中韓国交正常化時、台湾とは断交しないと甘言を弄しながら、台湾の弱みに付け込んで韓国車を数千台売りつけ、その後、あっという間に断交するという、台湾をだまし討ちするようなやり方を行いましたから、韓国に対する台湾人の国民感情は非常に悪化しました。
北も南も、「忖度」や「対話」がまったく無意味の国です。じっさい、南の文在寅大統領自身、北との対話を熱望していますが、北は公然と「お断りだ」と突っぱねています。対話はその気がなければ、あるいは約束を守らなければ単なる無駄話になります。
韓国メディアは、今回のトランプ大統領のアジア5カ国歴訪について、他国はすべて2泊3日なのに、韓国だけが1泊2日だと恨みがましく報じています。また娘のイヴァンカ氏が訪韓をドタキャンしたことも大騒ぎしました。
今回のトランプ訪韓で、相変わらず告げ口外交を続ける韓国に対し、日本世論の悪感情はますます増幅しました。そのツケは、必ず韓国に跳ね返っていくと思います。