いったいなぜ?東大阪市が「カレーパンで町おこし」

 

独断で選ぶ東大阪カレーパン3選

では、東大阪カレーパン会のリストをもとに、僕が独断で選んだ人気店3軒をご紹介しましょう。

 

ソーセージが横たわる迫力あるカレーパン

一軒目は、東大阪市役所からほど近い場所にあるCAFĒ&PAN「汎茶(ぱんさ)」。

毎日40種類ものパン、サンドウィッチなどを手作りしているベーカリーカフェです。 東大阪カレーパン登録商品が「ウインナーカレーパン」(180円)。ラグビーボールをイメージした楕円型生地にオリジナルフィリング「カレンちゃんのこころ」をはさんで焼き、そこへロングウインナーソーセージを大胆に一本丸ごとドーン! パプリカの赤が、選手たちの情熱や球場の熱気をあらわしているかのよう(使われる野菜は旬によって変わります)。

▲インパクトある見た目。「CAFĒ&PAN 汎茶(ぱんさ)」の「ウインナーカレーパン」。イートインスペースがあり、店内でかぶりつける

▲インパクトある見た目。CAFĒ&PAN「汎茶(ぱんさ)」の「ウインナーカレーパン」。イートインスペースがあり、店内でかぶりつける

 

店長の髙本敏江さんに商品化の経済効果をうかがったところ、 「こうして取材されることがあるのが効果なのかな。テレビ局の方がお見えになって『このパンを撮影させてほしい』って言ってこられたリ。ほかのパンにはない動きですよね」 とのこと。

 

▲「汎茶」(ぱんさ)店長の髙本敏江さん

▲「汎茶」(ぱんさ)店長の髙本敏江さん

 

実はこのウインナーカレーパン、たいへんな人気商品のようで、撮影させていただいたパンが最後の一個でした。このように、少なからず効果を感じていらっしゃるようです。

 

CAFĒ&PAN 汎茶(ぱんさ)
東大阪市荒本新町6-36
06-6789-0707
平日7:30~19:00 土・日・祝 7:30~15:00
定休日 不定
URL https://cafeandpan-pansa.jimdo.com/

 

名匠のワザが活きるラグビーボール型カレーパン

二軒目は近鉄奈良線「瓢箪山」駅の南出口からほど近くにある手づくりパンの店「フォーレ」

店主は78歳のベテランパン職人、持田寿穂さん。 匠のワザから生み出されたのが「トライくんカレー」(120円)。商品名の「トライくん」とは平成3年に「ラグビーのまち東大阪市」を同市が表明したことをきっかけに誕生したマスコットキャラクター。その名を冠するとおり、パンのフォルムは長球と呼ばれるボールそのまんま。なかに詰まったカレーはやはり「カレンちゃんのこころ」。こちらも人気商品のようで、最後の一個が残っていてほっとしました。

 

▲手づくりパンの店「フォーレ」店主、78歳のベテランパン職人、持田寿穂さん。「トライくんカレー」は手のひらにおさまるかわいいサイズ

▲手づくりパンの店「フォーレ」店主、78歳のベテランパン職人、持田寿穂さん。「トライくんカレー」は手のひらにおさまるかわいいサイズ

 

持田さん曰く「縫い紐の部分は硬めに手作りしたチーズマヨネーズ。紐の質感を表現するのに苦労しました。東大阪カレーパンの効果? 実はうちはもともとカレーパンが自慢なんです。カレーパンだけでも何種類もあって、それぞれにルーを変えています。東大阪カレーパンを目当てに来たお客さんが、ほかのカレーパンも買っていかれる。こうしていろんな商品のよさを知ってもらえるのがうれしいですね」。

 

▲縫い紐の質感を出すため試行錯誤のすえ、たどりついたのが硬めに手作りしたチーズマヨネーズ

▲縫い紐の質感を出すため試行錯誤のすえ、たどりついたのが硬めに手作りしたチーズマヨネーズ

▲「トライくんカレー」のなかは東大阪カレーパン会オリジナルフィリング「カレンちゃんのこころ」

▲「トライくんカレー」のなかは東大阪カレーパン会オリジナルフィリング「カレンちゃんのこころ」

 

東大阪カレーパンをきっかけに、地元に愛されてきた別のカレーパンにも「トライ」したくなる。こういった効果こそが町おこしにあるべき美質ですよね。

 

手づくりパン「フォーレ」
東大阪市瓢箪山町1-27
Tel: 072-984-4125
営業時間: 6:00~19:30
定休日 木

 

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