失われた何年になるのか。「好景気」なのに日本が詰んでいるワケ

 

矛盾の解消は

このため、財政均衡のために年金や社会保障の削減より、労働人口を増やして社会保障費を払う人を増やすしかない。このためには、選択的な労働者政策を早く始めて、日本で技術を覚えて、そのまま日本に長いこと住むことができるようにすることである。ワーキング・ビザや技術者ビザなどの発給数を上げて、税金を払う人を増やしていくしかない。

人手不足が、中小企業で大問題になっているが、その解決にはワーキング・ビザの範囲を拡大して、鉄工所、機械工などの技術職も対象とするべきである。そして、最長20年程度の滞在期間や永住権国籍などを職人でも取れる制度にすることが必要になっている。

今、人手不足で未熟者を検査に回すことになり、品質問題を起こしている側面がある。日本のものづくりもこのままでは維持できないレベルになっている。

もう1つが、技術者を中心に定年をなくすことである。管理者に高齢者を保持すると、人事の渋滞が起こるので、管理職は無理としても、技術職の人たちは、年功序列ではない給与にして、雇い続けることが必要になる。これで、年金が軽減されることになる。

急速な人口減少を抑えて、年金崩壊や社会保障崩壊を防ぐ必要になってきた。

ハイパー・インフレへ

自民党の量的緩和策では、景気後退期に円が暴落してハイパー・インフレを起こしてしまう。そうなると、一挙に年金や国債の問題は解決するが、高齢者の生活は崩壊して政治も同時に崩壊の危機になる。

自民党の政策は非常に危険であるが、それを安倍首相は理解できないようである。というより、国民も理解していないので、どうしようもない。何とかなると思っている。

ハイパー・インフレになったとき、その危機を国民が納得できるような方法で解決できるかになってきた。もう1つ、その解決は自民党ではなく、今の野党が行うことになるが、その準備ができてるのか不安である。

さあ、どうなりますか?

image by: 首相官邸

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